与党(自民党・公明党)が3連休の中日に参議院選挙を行いたい理由

日本では、選挙の投票日は通常日曜日に設定されています。これは、多くの有権者が休日であり、投票所となる学校なども休業日であるため、投票しやすいと考えられているからです。

まず、投票日が通常の日曜日だった場合や、連休中日(ゴールデンウィーク・お盆など)、平日だった場合の投票率を過去のデータを調べてみました。

投票日ごとの投票率比較

投票日投票率の例 (過去のデータから推定)投票率の傾向理由
通常の日曜日約60%〜70%高めの投票率休日のため、投票所に行きやすい。出勤日ではなく、時間に余裕があるため。
連休中日 (ゴールデンウィーク中)約45%〜55%投票率が低め旅行や外出で不在の有権者が増え、投票に行きにくい。
連休中日 (お盆など)約50%〜60%投票率がやや低め家族イベントや旅行、帰省の影響で投票所に行かない人が増える可能性がある。
平日投票日 (特定自治体)約80%〜90%例外的に高め寿都町などの平日投票日では、特に高い投票率を記録。平日でも投票率が高い例がある。
投票日ごとの投票率比較

連休中日と通常の日曜日の投票日では、連休中日の投票率が低くなる傾向があります。連休中は旅行や外出が増え、投票に行きにくくなることが影響していると考えられます。

与党(自民党・公明党)は参議院選挙を連休中日にしたい理由

投票率が低下すると、選挙結果において特定の政党が有利になることがあります。自民党・公明党にとっては、投票率の低下はポジティブに働く可能性が高いです。これにはいくつかの理由があります。

第一に、投票率が低い場合、選挙に積極的に参加する層が比較的安定しており、その層が自民党・公明党の支持層と重なる傾向があるためです。例えば、高齢者層や保守的な価値観を持つ有権者は、一般的に選挙に行く確率が高く、自民党・公明党の支持基盤に近い層が多いと言えます。これに対して、若年層や都市部の浮動票層は、投票に行かない傾向が強いことが知られています。特に、若年層や都市部では家族イベントや旅行の影響を受けやすいため、連休中日の投票日はその層が投票所に足を運ばなくなる原因となります。

第二に、投票率が低い場合、一般的に低所得層や無党派層、または政治に関心が薄い層の参加が少なくなります。これらの層が投票に行かないことは、政治的に安定した既存の支持基盤を持つ政党にとって有利に働く結果を生むことが多いです。自民党や公明党は、比較的安定した支持層を持っているため、投票率が低い選挙ではその有権者層の影響が大きくなります。

公明党、参議院選を7月の3連休中日に設定したい意向を自民党に伝達

公明党は、2025年に予定される参議院選挙の日程について、7月の3連休中日の投票日を希望していることが明らかになりました。

公明党の要請を受けて、自民党はその意向を慎重に検討しています。自民党は、過去にも連休中の投票日に対して懸念を示していましたが、公明党との連携を重視する中で、最終的な調整が行われる見込みです。

参院選の投票日設定、3連休中日は投票率低下を狙ったものか?

参院選「7月20日投開票」に批判殺到 三連休中日で投票率低下を狙う与党の“狡猾な日程操作”

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025年以降に予定されている増税・負担増のリストを作りました。 以下は画像を基に作成した「…
  2. 中国系開発による森林法違反疑い 羊蹄山麓で無許可伐採、北海道が工事停止を勧告 北海道の自然の…
  3. 令和7年度の国民負担率、46.2%に達する見通し 令和7年3月5日、財務省は令和7年度の国民…
  4. 洋上風力に立ちはだかる現実 三菱商事の巨額損失が突きつけた問い 真っ青な海と空、そして白く輝…
  5. 米国、輸入自動車に25%の関税を正式発表 米国のドナルド・トランプ大統領は3月26日、輸入自…

新着記事

  1. ホワイトハウスワシントン2025年7月7日 石破茂 閣下日本国総理大臣東京 親愛なる総…
  2. 各党が選ぶ「物価高対策」その最優先課題とは? 物価上昇が家計を直撃するなか、2025年の参議…
  3. インドネシア・レウォトビ火山が大規模噴火 日本の気象庁が津波の影響を精査中 7月7日正午すぎ…
  4. 【紅海の緊張高まる】イスラエル軍、イエメン空爆 日本郵船の「ギャラクシー・リーダー」も標的に …
  5. 【参議院選挙の投票方法】初めてでも安心!流れや注意点を解説 2025年7月に実施される第27…
  6. 参院選2025 各党の安全保障とエネルギー政策を徹底比較 7月に控える第27回参議院議員通常…
  7. 年少扶養控除・子ども手当(児童手当)
    年少扶養控除とは? 年少扶養控除はかつて存在した税制対象 「年少扶養控除」とは、その名…
  8. 参院選2025:注目すべき「コメ政策」 各党のアプローチを徹底解説 今年7月20日の参院選で…
  9. 2025年参院選 各党の物価高対策を徹底比較|消費税・給付金・減税案の違いとは?
    【物価高にどう立ち向かう?】2025年参院選、各党の公約を比較 消費税・給付金の対応が分かれ道 …
  10. 参院選の争点「外国人政策」 各党の公約から見える日本の将来像 2025年の参院選では、「外国…
ページ上部へ戻る