尖閣諸島周辺で中国船4日連続領海侵入、国有化以降最長記録更新

沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海において、中国海警局所属の船舶による連続的な領海侵入が続いています。2025年3月24日、第11管区海上保安本部(那覇)は、中国海警局の船2隻が領海内に侵入し、現在も滞留していると発表しました。これにより、2012年9月の尖閣国有化以降で最長となる4日連続の領海侵入記録を更新しました。

これまでの最長記録は、2012年9月の国有化直後の80時間36分でした。今回の4日間にわたる連続侵入は、これを大幅に上回るものであり、国有化以降の新たな最長記録となります。海上保安庁は、巡視船を派遣し、領海からの退去を求めるなど、厳重に対応しています。

中国海警局の船舶は、機関砲を搭載し、日本漁船に接近しようとする動きも見せています。これらの船舶は、領海からの退去要求に応じることなく、領海内にとどまっています。領海から出るよう巡視船が要求したものの、現時点で退去の兆しは見られません。

中国当局の船舶による領海侵入は、2012年9月の国有化以降、ほぼ毎日のように確認されています。特に、接続水域での活動は増加傾向にあり、年間確認日数が過去最多を更新するなど、その頻度が高まっています。

さらに、2021年1月には中国で海警法が施行され、海警局の権限が強化されました。この法律により、中国海警局の船舶は、より積極的な活動が可能となり、領海侵入の頻度や滞留時間の延長が懸念されています。

日本政府は、これらの中国の行動に対し、外交ルートを通じて抗議するとともに、領海からの即時退去を強く求めています。今後も、海上保安庁による監視体制を強化し、我が国の領土・領海を守り抜く方針です。

関連記事

おすすめ記事

  1. 中国戦闘機が自衛隊哨戒機に危険な接近 45メートルの至近距離に防衛省が強く抗議 中国空母「山…
  2. 日本の観光業とオーバーツーリズム:観光客数の増加とその影響 近年、日本の観光業は急速に成長し…
  3. 中国のブイ撤去も日本政府の無策が残した禍根 沖縄県・与那国島の南方海域に設置されていた中国の…
  4. 「簡単に取れる」日本のビザ、中国人からの相談殺到 狙われる制度の隙 「報酬さえ払えば、ビザは…
  5. 選挙のたびに政治家たちはさまざまな公約を掲げ、有権者に自らのビジョンを訴えます。 しかし、そ…

新着記事

  1. 手ぶら観光の裏側で起きた“想定外”の迷惑行為 世界遺産・平等院が荷物預かりを中止した理由 観…
  2. 尾身茂氏の発言に波紋 ワクチン効果と「誤解」の真意とは 新型コロナ対策の中心人物として知られ…
  3. 与那国島沖で台湾調査船が海中調査か 海保が確認も“静かに退去”で幕引き 政府対応に疑問の声 …
  4. 女子児童盗撮、SNSで共有 “教師だけの盗撮コミュニティ”発覚 愛知県警は6月24日、名古屋…
  5. フェンタニル密輸に日本が関与か 駐日米大使が警鐘「中国共産党が意図的に関与」 アメリカで深刻…
  6. TOEIC不正受験に暗躍する中国系業者、日本の試験制度に突きつけられた警鐘 日本国内で実施さ…
  7. 無償化では少子化は止まらない 出生率上昇の“改善報道”の裏にある移民依存の実態 「保育無償化…
  8. 【自民党の自己矛盾が浮き彫りに】「ポピュリズム批判」と「タレント擁立」戦略の二重基準に有権者の疑問…
  9. ニセコ町でも無許可森林伐採発覚 中国系企業が届け出なしで開発、町は復旧要請へ
    中国系企業による無届け伐採がニセコ町でも発覚 町は復旧を要請へ 北海道・倶知安町で明るみに出…
  10. 参院選比例特定枠とは
    2025年の参議院選挙を前に、改めて注目を集めているのが「特定枠」と呼ばれる比例代表制度の一部です…
ページ上部へ戻る