多くの政治家に共通している公約が実現しない3つの理由

多くの議員が共通して揚げている公約

選挙期間中になると多くの候補者たちが公約を揚げます。それを元に有権者は投票する政治家を決めます。

当選した政治家・議員はその公約を果たすために任期中一生懸命動いてくれるものと有権者は期待しています。

その公約の中に与党・野党関係なく共通している公約があります。

  • 給食費の無償化
  • 給付型奨学金
  • 抜本的な改革(こちらは具体性がないですね)
  • 同一労働同一賃金

などが、共通している公約としてよく見かけます。

特に「給食費の無償化」は以前の選挙から多くの議員・首長の公約として揚げられますがなかなか果たすことができない自治体もあるかと思います。

共通している公約なのに果たせない理由

それではなぜ、与党・野党・首長のほとんどの議員が公約として揚げているのになかなか進まないのでしょうか?

どこかの予算を削る必要がある

給食費の無償化などのようにお金が必要な公約には当然そのために予算を確保する必要があります。予算は湧いて出てくるものではないのでそのためにどこかを削る必要が出てきます。

当然「OOOの予算を削って」などという議論がかわされるのだと想像できるのですが、そのOOOの部分が問題です。

議員も自分を支持してくれている人たちの予算は削りたくありません。そういった予算確保のために削る部分が決まらずに、大多数の公約を果たす事ができずにいると考えられます。

しかし、以前の選挙時から共通している公約というのは予め把握していると思います。それにもかかわらず、「給食の無償化」などと大雑把に公約として挙げるのは無責任です。

有権者は当然任期中に果たされる公約と考えて投票するわけですから・・

「OOOを削り給食費の無償化」

のように削るべきと考えている部分も公約に記載するべきと考えます。

与党・首長・政府が公約として揚げている

与党・首長・政府が揚げている公約をそのまま自分の公約として挙げる政治家も多々見かけます。

公約を果たすための行動を起こしてくれればそれで良いのですが、そういう議員ばかりではありません。

与党・首長・政府が、その公約を果たしてくれれば自分の公約も果たしたことになるという棚からぼた餅的な考えの議員もよく見かけます。

議会の議事録に目を通すと、首長の公約が10年以上果たされていない!と攻めている発言を見かけました。

しかし、その議員の公約を見てみると同じ公約が掲載されていました。

その首長が10年以上公約を果たすための行動を起こしていない事も問題ですが、そのことを攻めている議員も同じく問題だと思います。

自分の公約なのに、なぜ今まで何も行動を起こさなかったのでしょうか?

有権者は公約だけ見ると、自発的に行動を起こすものとそうでないものが判断できないです。

単純に「給食費の無償化」などと書くのではなく、「OO知事の給食費の無償化を支持」と公約を揚げてくれれば有権者にも分かりやすいと考えます。

ゴールが不明確

色々な議員の公約を見ていると、不明確な内容のものが多々あります。

例えば「住みよいOO市を創ります」などです。

住みづらいOO市を作ろうと考えている政治家はいないです。全員それぞれの「住みよい」があります。

そして、有権者もそれぞれ「住みよい」の概念があります。

全ての有権者・政治家の考える「住みよい」を達成することは不可能です。

こういうゴールが不明確な公約を挙げる議員に限って、次の選挙時の「実績」に色々な事を記載します。しかし、その実績に対して議員がどういう行動・動きをしたのかは不明確です。

乱暴な話議会で賛成しただけで実績に入れている可能性もあります。

そういった具体性のない公約を挙げる候補者に対しては有権者の方が厳しく選挙で意思表示をするべきだと考えます。

政治家ではない一般人の仕事は「何を・いつまでに・OOする」と明確で、それに対して報酬(給料)をもらっています。

公約も「何を・いつまでに・OOする」と明確であるべきです。

関連記事

おすすめ記事

  1. 令和7年度の国民負担率、46.2%に達する見通し 令和7年3月5日、財務省は令和7年度の国民…
  2. 中国が東シナ海で資源開発を既成事実化 日本政府は“抗議止まり”の弱腰外交に終始 日本と中国が…
  3. 中国戦闘機が自衛隊哨戒機に危険な接近 45メートルの至近距離に防衛省が強く抗議 中国空母「山…
  4. 2025年3月24日から、新しい「マイナ免許証」が登場しました。これは、マイナンバーカードと運転免…
  5. 届け出なしで堂々営業 無許可民泊の“グレーゾーン” 民泊は観光地不足の救世主として歓迎される…

新着記事

  1. 年少扶養控除・子ども手当(児童手当)
    年少扶養控除とは? 年少扶養控除はかつて存在した税制対象 「年少扶養控除」とは、その名…
  2. 参院選2025:注目すべき「コメ政策」 各党のアプローチを徹底解説 今年7月20日の参院選で…
  3. 2025年参院選 各党の物価高対策を徹底比較|消費税・給付金・減税案の違いとは?
    【物価高にどう立ち向かう?】2025年参院選、各党の公約を比較 消費税・給付金の対応が分かれ道 …
  4. 参院選の争点「外国人政策」 各党の公約から見える日本の将来像 2025年の参院選では、「外国…
  5. 米トランプ氏、最大70%の関税を通告へ 書簡一斉送付で“通告外交”本格化 参院選控える日本にも影響…
  6. 鹿児島・悪石島で震度6弱 全住民に避難指示、生活インフラの早期復旧が急務 7月3日午後4時1…
  7. 大阪で拡大する“民泊マンション” 住民からは「制度に欠陥」と不安の声 訪日観光客の急増ととも…
  8. 手ぶら観光の裏側で起きた“想定外”の迷惑行為 世界遺産・平等院が荷物預かりを中止した理由 観…
  9. 尾身茂氏の発言に波紋 ワクチン効果と「誤解」の真意とは 新型コロナ対策の中心人物として知られ…
  10. 与那国島沖で台湾調査船が海中調査か 海保が確認も“静かに退去”で幕引き 政府対応に疑問の声 …
ページ上部へ戻る