トランプ大統領、軍事費削減とロシアのG8復帰を提案

トランプ大統領、中国・ロシアに軍事費削減を呼びかけ

2025年2月13日、ドナルド・トランプ米大統領は記者会見で、習近平中国国家主席とウラジーミル・プーチンロシア大統領に対して、軍事費の削減や核軍縮を呼びかける意向を明らかにしました。トランプ氏は、米国・中国・ロシアの三カ国が過剰に軍事費を支出している現状について、「これ以上の軍事費は必要ない」と強調し、今後、ロシアや中国と会談し軍事予算を半分に削減する提案をする考えを示しました。

G7にロシアを再び加えるべきだと主張

トランプ氏は、またG7(先進7カ国)の枠組みにロシアを再び加えるべきだという考えも表明しました。彼は、ロシアをG8(主要8カ国)の一員として復活させることが、ウクライナ問題を含む多くの国際的な問題解決に繋がると主張しています。「G7からロシアを除外したことは間違いだった」と述べ、もしロシアがG8に含まれていたなら、ウクライナ危機は現在のようには進展しなかっただろうと指摘しました。

核軍縮の重要性を再認識

トランプ氏は、核兵器削減にも触れ、「新たな核兵器の製造は必要ない」と強調しました。彼は大統領1期目にプーチン大統領と核軍縮に関して協議した経緯を振り返り、中国も核軍縮に前向きな姿勢を示していたことを再確認しました。これにより、米国、中国、ロシアが共に軍事的な緊張を緩和し、核兵器削減に向けた協議を進めるべきだという立場を強調しています。

ロシアのG8復帰についての反響

トランプ大統領のG8へのロシア復帰提案には、安倍晋三元首相も賛同していたことを付け加えました。これにより、ロシアが国際的な枠組みに再び参加する意義が強調されています。トランプ氏は、「ロシアが好きか嫌いかという感情の問題ではない」とし、むしろ国際的な安定と問題解決のためには、ロシアの復帰が必要だと訴えました。

今後の国際関係に与える影響

トランプ氏の発言は、米国とロシア、中国との関係に新たな展開を予感させるものです。特に、ロシアのG8復帰に関する議論は、国際社会で大きな注目を集めています。ロシアは2014年のクリミア併合後、G8から除外されましたが、トランプ氏はその除外を「間違いだった」と指摘し、ロシアの復帰を支持しています。

また、軍事費削減や核軍縮に関する提案は、米中露の軍事バランスに大きな影響を与える可能性があります。もしこれが実現すれば、国際的な軍事費削減や核兵器の廃絶に向けた新たなステップとなるでしょう。しかし、各国の安全保障上の懸念や国際情勢を踏まえると、実現には多くの課題が残ると考えられます。

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