103万円の壁引き上げを巡る議論において、「学生がもっと働けるようになる」という意見には賛否が分かれています。この壁は、年収が103万円以下であれば配偶者の税控除を受けられるという制度に関連しており、これが引き上げられることで、学生やパートタイムの労働者が働きやすくなるとの意見があります。
賛成派は、学生が自身の学費や生活費を稼ぎやすくなることを主張しています。特に、アルバイトをしている学生にとって、103万円という壁を超えれば税金の負担が増えるため、働く意欲が削がれてしまうことがあります。壁の引き上げにより、学生がより多くの時間を働くことができ、経済的に自立する手助けになると考えられています。また、学生が労働市場に積極的に参加することで、実務経験を積むことができ、就職活動にも有利に働くという意見もあります。
一方、反対派は、学生が過度に働くことで学業への集中が難しくなる恐れがあると懸念しています。特に、学業とアルバイトのバランスが取れず、学問的な成果を上げることが困難になる可能性があります。また、長時間働くことが常態化すると、精神的および身体的な負担が増大し、学生生活全体の質が低下するリスクも指摘されています。
このように、103万円の壁の引き上げを巡る議論では、学生が働く機会を増やすことのメリットと、学業とのバランスをどう取るかという課題が浮き彫りになっています。
地方から東京の国立大学に進学した場合
授業料
国立大学の授業料(2024年時点の目安)
年額:約 535,800円
※入学時に入学金 282,000円 が必要です。
生活費
生活費は、主に住居費、食費、交通費、学用品費、交際費などで構成されます。以下に東京での一般的な費用例を挙げます。
住居費
東京で一人暮らしをする場合、家賃が最も大きな割合を占めます。
家賃(ワンルーム・1K)
月額:約 60,000円~100,000円
→東京23区外(西東京エリア)やシェアハウスなら 50,000円前後 も可能。
食費
月額:約 20,000円~40,000円
自炊中心か外食中心かで大きく変動します。月に3万円かかったとして、1食あたり300円程度ですが。
交通費
月額:約 5,000円~10,000円
通学定期代や生活圏内の移動費。大学の近くに住めば節約可能。
光熱費
月額:約 8,000円~15,000円
電気、ガス、水道代など。
通信費
月額:約 5,000円~8,000円
スマホ代やインターネット費用。
雑費・交際費
月額:約 10,000円~20,000円
友人との交際、衣服、趣味、その他日用品など。
教育関連費
教科書代や教材費:約 年間10,000円~30,000円
初期費用
引っ越し時には初期費用が必要です。
敷金・礼金・仲介手数料:家賃の約2~3ヶ月分
家具・家電購入費:50,000円~100,000円
引っ越し代:20,000円~50,000円
目安費用
項目 | 金額(月間) | 金額(年間) | 金額(4年間) |
---|---|---|---|
授業料 | 44,650円 | 535,800円 | 2,143,200円 |
家賃(7万円の場合) | 70,000円 | 840,000円 | 3,360,000円 |
食費(3万円/月の場合) | 30,000円 | 360,000円 | 1,440,000円 |
交通費 | 10,000円 | 120,000円 | 480,000円 |
光熱費 | 10,000円 | 120,000円 | 480,000円 |
通信費 | 7,000円 | 84,000円 | 336,000円 |
雑費・交際費 | 15,000円 | 180,000円 | 720,000円 |
合計 | 186,650円 | 2,239,800円 | 8,959,200円 |
もちろん東京以外の地方だと家賃はもっと安くなると思いますが、それでも2~3万程度やすくなるだけでしょう。
授業料も月額で換算しましたが、月払いではありません。前期・後期が始まる前までに入金しないと除籍になるので自分でためて置く必要があります。
親からの仕送りがある学生ばかりではありません。またその仕送り額も様々です。現在の103万円の壁の仕様でしたら親からの仕送りが10万円ほどあると想定しているのでしょうか?
毎月10万円を4年間仕送り出来る仮定は今の日本にどれだけあると、政治家は考えているのでしょうか?
「学生は勉学に励むべき」と103万円の壁の引上げの反対理由にするならば、最低限、国立大学の授業料の無償化を行うべきではないでしょうか?
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