
日本政府は、ベトナムにおけるジェンダー平等やリプロダクティブ・ヘルスの確保を目的として、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンに約2.5億円の支援を行うことを発表しました。この支援は、日本国民の税金を使ったもので、ベトナムの教育環境を改善し、特に女性や子どもたちにとってより良い学びの場を提供することを目指しています。
支援事業の詳細
今回の支援は、「ハザン省およびライチャウ省の小中学校におけるジェンダー視点に立った学びの環境改善事業」の一環として行われます。具体的には、ハザン省とライチャウ省の小中学校26校を対象に、寄宿舎の建設や修繕、また水衛生設備の設置などが行われます。これらの活動は3年間をかけて進められ、特に地方の学校における教育環境を大きく改善することが期待されています。
署名式と契約締結
先日、駐ベトナム日本国全権特命大使と、プラン・インターナショナル・ジャパンのプロジェクトマネージャーがベトナムの日本大使館で署名式を行い、支援契約が正式に締結されました。署名式では、大使が「日本の開発協力方針の中には、貧困削減や格差是正を目指す取り組みが含まれており、特に教育や保健医療分野での支援は非常に重要です。今回のジェンダー平等とリプロダクティブ・ヘルスに関する取り組みは、まさにその一環として意義深いものです」と述べました。
ベトナムにおけるジェンダー平等の現状
ベトナムは近年、ジェンダー平等の推進に力を入れています。政府は、女性の社会進出を促進するため、労働法や社会保険法の改正を進め、女性が職場での権利を享受できるように取り組んでいます。また、女性の教育や医療へのアクセスを改善するための政策も多く展開されています。
さらに、2021年から2030年にかけての国家ジェンダー平等戦略では、女性がリーダーシップのポジションに就くための支援や、地方に住む女性たちの生活環境を改善することが掲げられています。これにより、ベトナムは国際的にもジェンダー平等への取り組みが評価され、特に女性の地位向上を目指した政策が進んでいることが注目されています。
今後の期待
日本からの支援は、ベトナムのジェンダー平等をさらに進めるための重要な一歩となるでしょう。特に地方部では、女性や女児が教育を受ける機会が限られていることが多いため、これらの改善が進むことで、将来的には社会全体でのジェンダー平等が実現し、経済的な発展にも繋がると期待されています。