トランプ氏、前政権の政策を一新:DEI撤回を含む78の大統領令を無効化

2025年1月20日、ドナルド・トランプ氏は第2期目の米大統領として就任し、就任演説で「前政権の破壊的で過激な大統領令などを撤回する」と述べました。その後、バイデン前政権下で制定された78の大統領令を撤回する大統領令に署名しました。これらの大統領令には、移民政策や環境政策、そして「DEI(多様性、公平性、包摂性)」と呼ばれる理念に関するものが含まれています。

【DEIとは】
DEIは、「Diversity(多様性)」「Equity(公平性)」「Inclusion(包摂性)」の頭文字を取った略語です。これらの概念は、組織や社会において、多様なバックグラウンドや価値観を持つ人々を受け入れ、公平に扱い、包括的な環境を提供する取り組みを指します。具体的には、性別、年齢、人種、国籍、障がいの有無、性的指向、宗教・信条、価値観などの多様性を尊重し、それぞれの個性や能力を活かすことで、組織の成長や個人の幸せを目指す考え方です。

【トランプ大統領のDEI政策撤回】
トランプ大統領は、就任後にDEIに関するプログラムを撤回し、米連邦政府は男性と女性の2つの性別のみを認めるとする大統領令を発令しました。また、DEIに関する一段の措置が間もなく実施される予定であり、具体的な内容や発表時期については明らかにされていません。

【DEI政策撤回の背景と影響】
トランプ大統領は、DEIプログラムを「実績や資質に基づいていない、いき過ぎた公平性だ」と批判しており、これらのプログラムが組織の腐敗を招く可能性があると指摘しています。一方で、公民権・人権擁護団体は、少数派を保護し、トランプ大統領の政策に異議を唱えると表明しています。

多様性の名の下に、多様な意見が消される時代

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