尖閣諸島周辺で中国海警局船が再び領海侵入 日本漁船に接近、海保が即時対応

中国海警局の船、尖閣周辺で再び領海侵入 日本漁船に接近

2025年5月7日、沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺で、中国海警局の艦船「海警2303」と「海警2301」が日本の領海に侵入し、操業中の日本漁船に接近する動きが確認された。日本の海上保安庁(第十一管区海上保安本部)はこの事態を速やかに把握し、巡視船を派遣して漁船の安全を確保した。

今回の領海侵入は、2025年に入ってから12回目。わずか1か月の間にも繰り返され、尖閣周辺海域での緊張が続いている。漁船には5人の日本人が乗り込み、漁業を行っていたが、中国艦船が接近し、緊迫した状況が生じた。

中国海警局の頻繁な活動、緊張続く尖閣周辺

尖閣諸島は日本固有の領土である。しかし、中国はこの地域を「釣魚島」として領有権を主張し、特に近年は中国海警局の船舶が頻繁にこの海域で活動を行っている。海上保安庁は、日本漁船の安全確保と領海警備を強化し続けている。

日付船舶名活動内容備考
2025/04/08海警1304等4隻領海侵入、調査船に接近海保巡視船10隻が対応
2025/04/15海警2501等2隻接続水域航行、76ミリ砲搭載か海保が警戒強化
2025/04/22海警2302等3隻領海侵入、漁船に接近漁業者の安全確保
2025/04/29海警2303等2隻領海侵入、調査船に接近ドローン調査中に接近
2025/05/07海警2303、2301領海侵入、漁船に接近巡視船が接近阻止、漁業者の安全確保

日本政府の対応と海保の警戒

日本政府は、中国のこうした行動に対し「国際法違反」として抗議を続けている。海上保安庁は巡視船を常時配備し、尖閣周辺の警戒を強化。緊急時には直ちに対応できる体制を整えている。

また、外務省は中国政府に対し外交ルートで抗議し、領海からの即時退去を求めている。日本の主権を守る姿勢を明確にしつつも、冷静な対応を保っている。

国際社会も注視、地域の平和と安定を守るために

尖閣諸島周辺の緊張は、アジア太平洋地域全体の安定に影響を与える。アメリカをはじめとする国際社会もこの問題を注視し、海上の安全保障が重要視されている。

日本は引き続き、国際社会と連携しつつ、海上保安体制の強化を図り、主権と漁業者の安全を守るための努力を続ける必要がある。

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