マイナンバーカードって本当に必要?メリットとデメリット

マイナンバーカードは、住民票に記載されている個人情報を基に作られる、個人識別番号(マイナンバー)とともに発行されるカードです。2015年に導入され、その利便性やセキュリティ面が議論されています。では、マイナンバーカードは本当に必要なのか、メリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

マイナンバーカードのメリット

行政手続きの簡素化

マイナンバーカードがあれば、さまざまな行政手続きが簡便になります。例えば、住民票の取得や印鑑証明書の交付、税務署への申告などがカードを使ってオンラインで行えるようになります。これにより、役所に行く手間や時間が大幅に削減され、効率的に手続きができます。

健康保険証としての利用

マイナンバーカードは、健康保険証としても利用できるようになっています。これにより、わざわざ保険証を持ち歩く必要がなくなり、財布の中身がすっきりとします。また、医療機関での受診時にマイナンバーカードを使うことで、診療履歴の共有や適切な医療の提供が促進されることが期待されます。

オンラインでの各種サービスの利用

マイナンバーカードを使って、様々なオンラインサービスにアクセスすることが可能になります。例えば、税金の支払い、年金の手続き、さらには市区町村で提供する行政サービスに簡単にアクセスできるようになります。この利便性は、特に忙しい人々にとって大きなメリットと言えるでしょう。

本人確認の効率化

マイナンバーカードは、顔写真がついているため、身分証明書としての役割も果たします。特に金融機関や行政機関での本人確認が迅速に行えるようになり、窓口での手続きがスムーズに進みます。免許証やパスポートを持っていない人にとっても、これ一枚で身分証明ができる点は大きな利点です。

災害時の支援や情報提供の迅速化

災害時には、政府が被災者への支援を迅速に行うために、マイナンバーカードを使った情報提供が有効に機能します。被災者の居住地や状況が迅速に把握でき、支援がスムーズに行われるため、災害後の生活再建が早く進むことが期待されます。

マイナンバーカードのデメリット

個人情報の漏洩リスク

マイナンバーカードに記載されている情報は非常に個人に関わるものです。万が一、データが漏洩した場合、悪用される可能性が高く、個人情報のセキュリティ面で不安が残ります。過去に個人情報が流出した事例もあり、そのリスクに対して慎重になるべきです。

カードの発行手続きが煩雑

マイナンバーカードを取得するには、まずマイナンバー通知カードを受け取り、その後、市区町村で申請を行う必要があります。手続きが複雑で、オンライン申請には特定の知識が必要なため、特に高齢者やITに不慣れな人々にとっては負担となることがあります。

紛失・盗難時のリスク

マイナンバーカードを紛失した場合、その情報が不正に利用されるリスクがあります。もしカードが盗まれると、悪用される可能性もあるため、注意が必要です。また、紛失後の手続きや再発行の手間もかかります。このリスクを避けるためには、カードの保管方法や管理を徹底することが重要です。

個人情報の一元化に対する懸念

マイナンバーカードは、様々な個人情報を一元化する役割を担いますが、その結果、もしデータが悪用されると非常に大きな影響を受けることになります。例えば、医療、金融、税務などの情報が全て一元化されているため、悪意のある第三者がそれを利用する危険性があります。

普及率の低さや利用機会の限界

マイナンバーカードの普及は進んでいますが、まだ十分な普及率に達していない地域も多いです。多くの人々がカードを持っていない、あるいは持っていても積極的に利用していない場合、せっかくの利便性が活かされません。また、カードを利用できる場面が限られているため、利用価値が低いと感じる人も少なくありません。

マイナンバーカードは、行政手続きの効率化や健康保険証、オンラインサービスの利用など、さまざまなメリットがあります。特に、時間や手間を削減する利便性や災害時の迅速な支援が魅力的です。しかし、個人情報漏洩のリスクや発行手続きの煩雑さ、カードの紛失や盗難のリスクも存在します。また、普及率の低さもデメリットの一つです。

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