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中国バブル崩壊、じわじわ日本に影響拡大 ニセコのリゾート建設中断や観光キャンセル続出
中国で進行中の不動産バブル崩壊が、じわじわと日本経済や観光業に影響を及ぼしている。観光地として人気を集める北海道・ニセコでは、中国資本によるリゾート開発が相次いで中断し、地元企業が苦境に立たされている。さらに、訪日中国人観光客の大量キャンセルが相次ぎ、旅行業界にも波紋が広がっている。
ニセコリゾート開発の夢が一転、工事中断続出
雪と自然美で知られるニセコは、国内外から観光客を集めるリゾート地として成長してきた。特に中国資本は、豪華ホテルやコンドミニアムの建設ラッシュを支え、地域経済を潤わせていた。しかし、その流れが急激に変わり始めた。
ニセコで建設業を営む男性は、「中国系企業が発注したホテル建設プロジェクトで、支払いが途中で止まった」と明かす。資材を確保し、工事は進んでいたが、突然、発注元の中国企業と連絡が取れなくなり、未払いの資材費や人件費が発生。「契約は結んでいたが、相手は音信不通。訴えても実際に取り戻すのは難しい」と肩を落とす。
同じような事例は他にも広がっており、地元企業は資材や人件費を負担したまま、泣き寝入りを強いられているという。中国の景気減速により、こうした債務不履行の問題が多発しているのだ。
訪日中国人観光客の大量キャンセル 旅行業者の悲鳴
北海道だけでなく、東京でも中国経済の影響が表れている。都内で旅行代理店を営む女性は「10組以上、総勢200人の中国人観光客から突然キャンセルが入った」と困惑を隠せない。前金は受け取っていたものの、準備した分の費用は回収できず、数百万円の赤字が発生している。
「中国では不動産バブルが崩壊し、アメリカとの貿易摩擦も重なって、経済状況が悪化している。現地の人たちは生活で精一杯で、日本旅行どころではない」と彼女は語る。相手は中国にいるため、法的手段も取れず、事実上の泣き寝入りだ。
さらに、観光業界は中国市場への依存度が高く、中国からの観光客減少は大きな打撃となる。観光庁によれば、2024年の訪日中国人観光客数は2019年比で約3割減少している。関係者は「中国以外の国からの観光客誘致を強化すべき」と声を上げている。
中国不動産バブル崩壊の背景
中国の不動産バブルは、長年にわたる過剰投資と資金調達の拡大によって膨らんできた。特に中国恒大集団などの大手デベロッパーが資金繰りに苦しみ、債務不履行に陥ったことで問題が表面化した。中国政府は経済成長を維持するために住宅市場を支えてきたが、その代償は大きかった。
不動産市場の冷え込みは、住宅価格の下落や販売の停滞を引き起こし、多くの中国企業が倒産の危機に直面。こうした影響は中国国内にとどまらず、海外進出していた中国企業にも波及している。
ネットユーザーの反応
「中国人相手は全額前払い必須。社会信用スコアなんて意味がない。」
「チャイナリスクは昔から言われてるが、現実になると厳しいな。」
「ニセコが中国資本に乗っ取られるよりはマシかも。」
「日本もリスク管理を強化しないと、こうしたトラブルは増えるだろう。」
「訪日観光は中国人に頼らない多様化が必要だ。」
中国経済の混迷は続く、日本も備えが必要
中国不動産バブル崩壊は、一部の専門家が予測していた以上の影響を世界中に及ぼし始めている。日本もその例外ではなく、特に観光業や建設業が打撃を受けている。中国企業との取引におけるリスク管理や契約の厳格化が求められており、観光業では中国以外の市場を開拓することが急務となっている。
中国経済は今後も混乱が続くとみられており、日本企業はその影響を最小限に抑えるための準備を急ぐ必要がある。