衆院選2026の原発・エネルギー政策を比較:再稼働、再エネ、脱炭素で各党は何が違うのか
- 2026/2/3
- 選挙
- ペロブスカイト太陽電池, 原発, 原子力発電, 地熱発電, 再生可能エネルギー, カーボンニュートラル, CO2, メガソーラー

原発・エネルギー政策は、今回の選挙で「生活の電気代」と「国の安全保障」と「気候変動」の3点が真正面からぶつかるテーマです。争点は単純で、①原発を動かすのか、②再生可能エネルギーをどこまで広げるのか、③火力をどう扱い、負担(賦課金や投資)を誰が背負うのか、です。
与党側は「電力需要が増える」「安定供給が必要」を前面に出し、原発再稼働に加えて、国産の新技術(ペロブスカイト太陽電池、地熱、次世代炉、核融合)まで並べて“供給力の総動員”を掲げています。一方で野党側は、脱原発を明確に打ち出す党、条件付きで再稼働を認める党、そもそも脱炭素の枠組み(パリ協定やカーボンニュートラル)そのものを疑う党に割れました。結果として、有権者は「どれが一番きれいか」ではなく、「どれが一番現実的で、納得できる負担か」を選ぶ局面に入っています。
公約比較表(原発・エネルギー政策)
| 政党 | 原発(再稼働・新増設) | 再エネ | 火力・その他 | 気候変動(脱炭素) |
|---|---|---|---|---|
| 自由民主党 | 再稼働を推進 | ペロブスカイト、地熱など活用 | 次世代炉・核融合も掲げる | GXでカーボンニュートラルを推進 |
| 日本維新の会 | 再稼働を掲げる | 記載は政策内で分散 | 次世代エネルギー開発 | 脱炭素は政策項目で整理 |
| 中道改革連合 | 条件付き再稼働(安全・避難計画・合意) | 最大限活用 | ― | 早期カーボンニュートラル志向 |
| 国民民主党 | 再稼働・リプレース・新増設を容認 | 分散型エネルギーも掲げる | 高効率火力・核融合など | 省エネと低・脱炭素化、制度見直し |
| 日本共産党 | 再稼働・新増設に反対(原発ゼロ) | 再エネ拡大を軸 | ― | 削減目標の引き上げを主張 |
| れいわ新選組 | 即時廃止を主張 | ― | ― | 早期の実質ゼロを掲げる |
| 参政党 | 明確な推進より枠組み見直し寄り | メガソーラー等の見直し | ― | パリ協定離脱などを主張 |
| 減税・ゆうこく連合 | 未掲載(調整中) | 未掲載(調整中) | 未掲載(調整中) | 未掲載(調整中) |
| 日本保守党 | ― | 再エネ賦課金の廃止を主張 | エネルギー分野への外国資本規制 | ― |
| 社会民主党 | 脱原発を掲げる | 再エネ普及を軸 | ― | 脱炭素と脱原発をセットで主張 |
| チームみらい | 原発比率目標を掲げ再稼働支援 | 無理な拡大は抑制 | 火力の一時維持を明確化 | 技術開発と技術移転支援 |
原発再稼働「推進」か「条件付き容認」か「脱原発」か
自由民主党
電力需要の増加を前提に「安定的で安価な供給」を掲げ、原発再稼働を進めつつ、ペロブスカイト太陽電池や地熱も最大限活用するとしています。さらに次世代炉や核融合まで並べ、輸入依存の低下も狙う構図です。
国民民主党
脱炭素を進めつつも、産業競争力を落とさないよう「過度な負担を避ける」ニュアンスが強めです。公約の中ではカーボンニュートラル促進のための制度設計や見直しにも踏み込み、経済と同時達成を意識した書きぶりです。
中道改革連合
将来的な脱原発志向を持ちながらも、「安全性」「避難計画」「地元合意」を条件に再稼働を認める立場です。ここは“現実路線”として受け止められる一方、原発に明確に反対する層からは「線がぼやける」と見られやすいのも事実です。
再生可能エネルギーは「拡大」か「見直し」か
脱原発を掲げる側は、再生可能エネルギーを主軸に据えます。共産党は原発ゼロを目指し、再エネの活用を強める方向です。社民党も、再エネの普及で脱原発を進める考えを前面に出しています。
一方で参政党は、脱炭素政策そのものを安全保障とコストの観点から組み替えるとし、メガソーラーや風力など環境負荷やコスト面の懸念がある再エネは「即時見直し」という立場です。ここは「スピードより検証」「理想より負担」を重視する層には刺さりますが、国際的な枠組みとどう整合させるかが最大の論点になります。
火力の扱いが“家計の痛み”を左右する
現実の電力システムでは、火力を急に減らせば供給不足の不安が出ます。だからこそ、チームみらいが「火力の一時的維持」を明確にし、無理な再エネ拡大による負担増や供給不足の回避をうたうのは、争点を生活側に引き寄せた主張です。ここは賛否が割れやすく、「当面の安心」を取るのか、「早期転換」を取るのかで評価が分かれます。
また日本保守党は、再エネ賦課金の廃止や、エネルギー分野への外国資本の規制を掲げています。これは電気料金の構造に直接触る話で、家計の関心が高い一方、代替財源や移行期の設計が問われます。
SNSの声
電気代が怖くて、冬も夏も我慢してる。
原発って、動かすなら避難の話から逃げないでほしい。
再エネは賛成だけど、森林を削るやり方は嫌だ。
脱炭素って言うなら、負担が誰に来るかを正直に話して。
結局、生活が苦しくなる政策は選べない。
各党公約の要点と読みどころ
自由民主党
「供給力の確保」を最優先にし、原発再稼働に新技術を上積みして、輸入依存を減らす筋書きです。強みは“絵が大きい”点ですが、再稼働のプロセスの納得感と、コストの透明性が問われます。
日本維新の会
政策集で脱炭素・環境を整理しつつ、原発事故対応や処理水なども政策項目で扱っています。実務感は出ますが、電源構成の将来像をどう示すかが焦点になります。
中道改革連合
“条件付き再稼働”で中間層を狙う構えです。ただし、条件の具体性(誰がどう確認し、合意形成をどう担保するか)を詰めないと、賛成派にも反対派にも届きにくい危うさがあります。
国民民主党
「投資」「制度設計」「負担の公平」に踏み込み、脱炭素を“経済政策”として扱うタイプです。景気と脱炭素を同時に回す狙いは明確なので、財源と工程表が鍵です。
日本共産党とれいわ新選組
原発に対して最も明確に否定的です。主張が分かりやすい反面、安定供給と移行期コストをどう吸収するかの説明が、支持拡大のポイントになります。
参政党
「脱炭素の前提を疑う」立場が特徴で、国際枠組みより国内の負担・安全保障を重視します。ここは支持と反発が両極化しやすいので、科学的検証や政策の一貫性が厳しく見られます。
社会民主党
再エネ普及による脱原発と、気候変動対策の必要性をセットで訴えています。価値観は明快なので、実装面(電源の穴をどう埋めるか)をどこまで具体化できるかが勝負です。
チームみらい
火力の一時維持と原発比率目標を同時に掲げ、“無理をしない設計”を売りにします。生活者目線に近い一方で、長期の脱炭素の整合性をどう取るかが問われます。


















